株式会社フィネス finesse|2016年5月フランス生産者訪問(ブルゴーニュ~シャンパーニュ)

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2016年5月フランス生産者訪問(ブルゴーニュ~シャンパーニュ)

DOMAINE HENRI GOUGES <ドメーヌ アンリ グージュ>

自然を尊重したビオロジック農法、葡萄に敬意を払ったポンプ不使用の醸造など、こだわりを持ってニュイ サン ジョルジュのみを造るアンリ グージュ。


当主のグレゴリー氏

当主のグレゴリー氏


瓶詰後の2014年と醸造中の2015年を試飲。

当主のグレゴリー氏曰く、「2014年は発芽や開花、収穫の時期などを見ても典型的なブルゴーニュの年で、とてもクラシックなピノ ノワールの味わいになっている。 2015年はとても暑く乾燥した年で、収穫を早めにしてフレッシュさと酸を残すようにした。 例年は畑の畝に植えている芝生で葡萄に水分が行き過ぎないようにコントロールしているが、2015年は逆に芝生に水分が吸われ過ぎてしまい、葡萄の木にストレスが掛かってしまったため収穫量が少なくなっている。しかし、通常は選別で20%ほど葡萄を捨てるが2015年は約3%しか捨てる必要がなかったほど葡萄の状態は良い。」とのこと。


コンクリートタンクの前で

コンクリートタンクの前で


2014年はニュイ サン ジョルジュらしい引き締まりはあるものの、果実味が前面に出ていてチャーミングでとても飲みやすい仕上がり。

1ヵ月前に瓶詰したとは思えないほど柔らかいタッチで丸みのある味わいになっています。

2015年は凝縮した果実味と肉厚でエネルギッシュな太陽を感じさせる味わい。


試飲ルーム兼古酒貯蔵庫

試飲ルーム兼古酒貯蔵庫


とてもフルーティなので今でも飲めるような味わいですが、バランスはまだ取れていないので少し時間が必要な印象です。



DOMAINE MEO-CAMUZET <ドメーヌ メオ カミュゼ>

所有畑と借り畑で様々なアペラシオンの醸造に挑戦しているメオ カミュゼ。

最近は当主のジャン ニコラ氏が長年造りたいと願っていたシャルドネのアイテムが増えてきています。

こちらでは瓶詰後の2014年ヴィンテージを中心とした試飲。


ドメーヌ メオ カミュゼの表札

ドメーヌ メオ カミュゼの表札


2014年は少し複雑な気候で収穫時も雨が降ったり止んだりと不安定な天気が続き、また葡萄の果肉を食べた後ヴィネガー臭を発生させるスズキバエの発生した畑もあったので選別をしっかり行う必要がありました。

ただ、雹や病気の被害などは殆ど無かったので収穫量は例年より20%増になっています。

ミネラル豊かでチャーミングな果実味、酸味はそれほど強くなく瓶詰直後なのでタンニンの粗さが目立ちますが落ち着いてバランスが取れてくればとても飲みやすい味わいになる印象。

ヴィンテージよりも各アペラシオンの特徴が良く出ています。


蔵での試飲

蔵での試飲


久々の収穫増だったので、2009年以来2回目のクロ ド ヴジョを2つのキュヴェ(Près le CelierとGrands Maupertuis)に分けることも検討されていましたが、試飲の結果、1つのキュヴェにまとめたほうがバランスの取れた味わいになるという結論に至り、2014年ヴィンテージもクロ ド ヴジョは例年通り単独キュヴェでのリリースとなります。



DOMAINE FRANÇOISE JEANNIARD <ドメーヌ フランソワーズ ジャニアール>

コルトンの丘の麓にあるペルナン ヴェルジュレス村で僅か3ha弱の畑でクラシックなピノ ノワールとシャルドネを造っているフランソワーズ ジャニアール。

こちらでは2014年を中心とした試飲。


当主のフランソワーズ アルペランジュ女史

当主のフランソワーズ アルペランジュ女史


ブルゴーニュでは2012年~2014年の3年間、コルトンの丘以南を中心に雹の被害がありましたが、こちらの2014年は幸いにもそれほど被害は無く平均的な収穫量でした。

2014年はとても日照量が多かった年で果実味が前面に出ていてアペラシオン特有の固さはあるものの、例年よりも飲みやすい仕上がり。


ヴィンテージ毎にラベルが違うアロース コルトン

ヴィンテージ毎にラベルが違うアロース コルトン


2015年も同様に日照量が多かったのですが、とても乾燥したので収穫量がとても少なくなっています。

2016年は霜の被害が約80%に及んでいて、残念ながら甚大な被害が出てしまっています。



DOMAINE GEORGES ROUMIER <ドメーヌ ジョルジュ ルミエ>

2016年4月末の霜はボンヌ マール、ミュジニー、コルトン シャルルマーニュ、シャンボール ヴィラージュで50~60%の被害が出ており、1981年以来の大きな被害となっており、少ない生産量がより少なくなってしまっています。


当主のクリストフ氏

当主のクリストフ氏


こちらでも醸造中の2015年と次回入荷予定の2014年を試飲。


試飲用ワインの保管場所

試飲用ワインの保管場所


当主のクリストフ氏曰く、「2015年は2005年と同じようなリッチさがあるが2015年の方が柔らかさもある。 2005年は瓶詰後に味わいが閉じてしまったが、2015年は桃の果皮のような渋味の柔らかいタンニンがあるので、もっと飲みやすくなるだろう。 2014年は2002年に共通した特徴があるが2014年のほうがリッチで味わいに深みがある。 2002年はアロマ豊かだったが2014年ほどのボリュームはなかった。 2015年はヴィンテージの影響が強く出ているのでテロワールを隠しているが、2014年は各テロワールの特徴が良く出ている。 しかし、2015年同様ヴィンテージの影響が強く出ていた2003年が、最近テロワールの特徴が出始めているので一概には言えない。」とのこと。


セラーにて

右:ドメーヌ ジョルジュ ルーミエ当主のクリストフ氏
左:株式会社フィネスの社長の藤田


2015年は色調濃くタニックで、凝縮した果実味と酸味がありとてもエネルギッシュ。2014年は色調淡くチャーミングな果実味と繊細なタンニンでとてもバランスが良い仕上がり。


所々霜の被害が見られるドメーヌ裏の畑

所々霜の被害が見られるドメーヌ裏の畑


2015年のようなリッチさや余韻はありませんが、溶け込むような味わいですぐにでも飲めてしまえそうな仕上がりになっています。



DOMAINE MARQUIS D'ANGERVILLE <ドメーヌ マルキ ダンジェルヴィル>

ビオディナミ農法で葡萄栽培を行っているマルキ ダンジェルヴィル。

2015年11月30日から12月11日までパリで開催された気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)という地球の温暖化を考える国際会議の晩餐会で、環境を考えたビオディナミのワインというテーマで当ドメーヌのムルソー1級 サントノの2011年が振る舞われました。


当主のギョーム氏

当主のギョーム氏


こちらでは次回入荷予定の2014年ヴィンテージを試飲。

当主のギョーム氏曰く、「2014年は春先は乾燥していて開花も6月初旬と素晴らしい状態だったが、6月28日に雹が降ってしまった。 6月27日が結婚記念日で出かけていて翌28日に帰宅したその日の16時頃に10分間集中的に雹が降って収穫量は50%減った。しかし2012年と2013年はもっと雹の被害はひどかったが、病気などはなく葡萄の健康状態はとても良かったから、齧ったような果実味と酸味があってとても飲みやすいヴィンテージになっている。」とのこと。


霜の被害はほとんど見られないヴォルネー1級 クロ デ デュックの畑

霜の被害はほとんど見られないヴォルネー1級 クロ デ デュックの畑


瓶詰直後の試飲だったのでタンニンの粗さはあったもののたっぷりとしたフルーツと穏やかな酸味、まだ固さは残るものの例年よりもかなり飲みやすい味わいに仕上がっています。


テイスティングルーム

テイスティングルーム



DOMAINE JEAN-MARIE BOUZEREAU <ドメーヌ ジャン マリー ブズロー>

今年から新しくラインナップに加わったジャン マリー ブズロー。


当主のジャン マリー氏

当主のジャン マリー氏


16世紀からムルソーに住んでいるドメーヌで、昔は石や樽を作っていましたがフランス革命後に畑を開墾して葡萄作りを始めました。

同じムルソー村のシャトー ド ラ ヴェルよりも酸味が穏やかで瑞々しい味わいが特徴です。

こちらでの試飲は次回入荷予定の2014年ヴィンテージ。


熟成中の樽

熟成中の樽


例年よりも酸味とミネラルが豊富で熟成を必要とする2013年に対し、2014年は酸味がとても柔らかな年で丸みがあって飲みやすい仕上がり。

白は柑橘系果実を彷彿させる新鮮な果実味が豊か、赤は少しタニックですがスパイシーで赤い果実のアロマが前面に出ています。



EMMANUEL ROUGET <エマニュエル ルジェ>

当主のエマニュエル氏曰く、「2016年の霜の被害は60年ぶりの甚大なものでコート ド ボーヌではほぼ100%、ブルゴーニュ パストゥグランも2区画のうち1区画は100%、エシェゾーは40%が被害を受けてしまった。まったく収穫出来ない区画も出てくるだろうが自然の成すことなので仕方がない。2014年ヴィンテージはストラクチャーもあるがフレッシュで包み込むような繊細さと齧ったような果実味、テロワールが良く出ているピノ ノワールらしいヴィンテージになっている。」とのこと。


当主のエマニュエル氏

当主のエマニュエル氏


次回入荷予定の2014年ヴィンテージを試飲しましたが赤い果実のチャーミングな旨味と繊細でスパイシーな酸味、タンニンも繊細でビロードのように滑らかな舌触りの飲みやすい仕上がりになっています。


セラーにて

奥:当主のエマニュエル氏
真中:株式会社フィネスのスタッフ 藤田大輔
手前:株式会社フィネスの社長 藤田


ニュイ サン ジョルジュは直線的、ヴォーヌ ロマネは横に広がるような味わいで各アペラシオンの特徴が良く出ています。



MICHEL GENET <ミッシェル ジュネ>

特級のシュイイ村に居を構えるミッシェル ジュネ。

1965年に先代が初めてワインを造ったところから始まっています。


当主のヴァンサン氏

当主のヴァンサン氏


醸造所は1900年にモエ シャンドンが建てたもので、モエ シャンドンが大きくなって移設する際に買い取りました。

周囲にはモエの他にビルカール サルモンやローラン ペリエなどの畑があり、醸造所まで距離がある彼らの葡萄も当家で圧搾しています。


畑の説明をする当主のアントワンヌ氏

畑の説明をする当主のアントワンヌ氏


畑の土壌はチョークの上に粘土があり、太陽の光を反射させて多く吸収させるため土から近い仕立てにしています。


ジュネ兄弟

ジュネ兄弟
左:畑担当アントワンヌ氏(弟)
右:醸造担当ヴァンサン氏(兄)


大手メーカーでは味わいが一定になるようにアルコール醗酵が終わると澱を取り除くことが多いのですが、こちらではテロワールの個性を活かすために翌年1月まで澱上熟成させてアロマや骨格を引き出します。


畑作業に時間を掛けたいのでルミアージュは機械式のジロパレットを採用

畑作業に時間を掛けたいのでルミアージュは機械式のジロパレットを採用



TRICHET DIDIER <トリシェ ディディエ>

1級に位置づけられるトロワ ピュイ村に醸造所があるトリシェ家は1947年に現当主ピエール氏の祖母がテタンジェの支援を受けて葡萄を植えたのが始まり。


当主のピエール氏

当主のピエール氏


ピエール氏の両親も葡萄を栽培し続けたましたが、その年の葡萄の価格が良くなければシャンパンメーカに売らずにスティールワインにして瓶詰はしないでネゴシアンに販売していました。

1971年、収穫量がとても多く葡萄もスティールワインも余って売れなかったのをきっかけにシャンパンの自家瓶詰を始めました。

醸造所の地下には16~17世紀に僧侶が掘ったトンネルカーヴがあり、1年を通して12~13℃に保たれているのでそこで瓶熟をさせています。


チョーク年間通して涼しいチョーク土壌のトンネルカーヴ

チョーク年間通して涼しいチョーク土壌のトンネルカーヴ



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