2004年のヴァンダンジュ


平年並みの年に戻ったといっても、それがまるごと不安の無い一年になる、、、というわけではない!私たちの神経が厳しい試練のためにピリピリしていた。まずは6月から始まったウドンコ病の被害〔白いカビが葉や果実について結実不良を起こしてしまう病気〕そして、8月半ばのべトカビ病、おしまいは雹が降ってきたこと。


今までにない細心の注意が必要だった。病気予防の有効な処置をしてもなんとなくブドウは元気がない感じだったし、私たちもこの結果にいささかがっかりしていた。

9月の初めに太陽がさんさんと照りつける日が10日間ほど続いたことで何とか救われた。ヴァンダンジュは長期にわたった。というのは収穫が全般的に豊作だったからだ。〔グラン・クリュを除いてだが〕そして、選別作業はうんざりするような状況の中で大変重要な鍵を握る骨の折れる作業だった。


どのような年になるかを論ずるにはまだ時間がかかる。醸造が重要な役割を担っているからだ。それでもブドウの成熟度と酸味に関する興味深い結びつきを見ることができる。数字的には2002年ものに近いデータが見受けられるが、2002年と同じような凝縮感には達していないのだ。今のところ、このヴィンテージはアロマや色、ストラクチャーの点でブルゴーニュのクラシックなタイプの特徴を見せているが、他の年と比べるのは難しい。現時点では2002年と2001年の間を交錯しているようだと言っておきましょう。